築26年。新築からずっと、家族の暮らしを守ってきた家。
時と共に家族も姿を変え、大きな役目を終えた穏やかさと使われなくなった部屋、陽を浴びて変色した壁紙・・・
あちこちに充実した疲労感が漂う、どこにでもある見慣れた室内風景。
「今日から」の新しい生活は、リフォームから始まる。
改装前
愛猫2匹との生活。
猫たちと一緒に寝転ぶと、窓外の建物は消え窓いっぱいに空が広がる。
12Fという環境を生かす明るく広々としたリビングを提案。
隣の和室との一体化で、リビングの実面積も2倍に。
従来の床はクッションフロアーのコンクリート直張り。
冬は冷たく足にも辛いこの床を、バリアフリーになるよう全体的にかさ上げした。
素材も木製のフローリングで統一すれば、足に気持ち良く見た目にも温かみが生まれる。
自然光がまんべんなくまわるよう、クロス(壁紙)は天井も壁も白でまとめた。
改装後
天井:クロス張替、照明取替
壁:クロス張替
床:木製フローリング、バリアフリー
改装前
あまり使わなくなると、どうしても仮置き部屋になってしまう。
住まいの中心的な場所に、和室6畳分の広さを持つ納戸はもったいない。
寝室以外にもう一部屋ある個室、そこを納戸に決めた。
和室は思い切って壁を取り払い、リビングと一体化。
窓からの自然光が印象的な奥の壁は、リビングになっても象徴的であり続けるよういくつかの仕掛けがある。
まず、クロスはここだけ淡い萌木色に。はっと目を引き、家具とも調和する。
天井の梁を利用して照明器具を内蔵。夜は間接照明の方が美しい。
品の良い装飾性は、すずらんのようなブラケットが演出してくれる。
独立したお嬢さんは写真家で、作品を飾ると壁はギャラリーに変身した。
大切な人からの贈り物は、いつもそばに置いていたい。
改装後
天井:クロス張替、照明取替
壁:クロス張替
床:木製フローリング(リビングと同質)